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嗤う伊右衛門

原作: 京極夏彦
監督: 蜷川幸雄
出演: 唐沢寿明 民谷伊右衛門(岩の夫)
小雪 民谷岩(伊右衛門の妻)

泣いたのよ、もう、悔しくて悔しくて、いい加減こんな解釈は絶対イヤダ!
これで本当に原作の解釈って間違ってないのか?
確かに大筋では、間違ってないんだけれど、でも、なんか違う。
たとえて言ううなら、小紋に丸帯を〆てしまった感じ。
バックグラウンドの描き方が、背景に漂わせる匂いが違う。
ああ、もう、純愛なのは間違いない。
二人が悲しすぎるほど愛し合っていたのは伝わった。

二人の思い秘める、性格形成に、思いの込め方を察するための
蛇や鼠の印象付けが弱いというか、もっと、陰湿に呪縛ともいえる
その思いの持って行き方を象徴させてくれ。

蛇はただ気持ち悪いだけではないのだ。

鼠はただ穴を開けるためではないのだ。

二人が陥っている情のメビウスに繋がっているのだ。

あああ、悔しい、うらめしい。

純愛になった根底にあるものを現しきっていないではないか。

伊右衛門が「すまぬ」と一言言うたびに、お岩の心には蛇が一匹絡みつく。

二人が愛を確認しあうたびに、鼠が角をかじり幸をこぼしていく。

二人を別つ力が働くたびに、蛇がその隙間を埋めようと蠢くのだ。

二人は己が心から蛇を生み、己が愛を餌にして鼠をおびきよせていく。

そんな二人だからこそ、死んでからしか幸せになれなかったんだ。





ふうう、自分の表現力のなさに呆れるが、昨夜は本当に悔しかった。
でも、まあ、いい映画でしょう。
配役は、やはり私の趣味ではなかったけどね。

あああ、やっと少しはすっきりしましたわ。
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by tyrano | 2005-04-19 11:41 | 亜細亜映画